前回の記事で、私が旅行好きということを書きました。
知らない場所へ行くことの好奇心とわくわく感を思い出していたら、他の懐かしい記憶が思い出されてきたので、今日はそのことについてご紹介させて頂きたいと思います。

私には20代の頃に、旅館で期間従業員として仲居をした経験があります。
仕事をしたのは世間が夏休みの時期で、繁忙期になる半月程の期間でした。

場所は岐阜県のとある温泉地。真夏でも涼しく過ごせる山奥です。

私にとって、他県の山奥まで一人で出掛けたのも初めてならば、住み込みで仕事をしたのも初めての経験でした。

旅館に向かうバスの中、緊張と不安を感じていたことをよく覚えています。
けれど同時に、これから自分が挑戦することに対してのわくわくした気持ちも感じていました。

そして旅館に到着し、いよいよ仲居としての仕事が始まります。

まずは朝、5時には支度を整えて調理場でお客様の朝食の支度に取りかかります。
配膳をして後片付けをして、数時間後にお客様がチェックアウトすると次は館内の清掃業務です。
掃除が終わると、賄いの昼食を食べてからチェックインの時間までの数時間は自由時間になります。

その時間を使って川遊びをしたり、バスに乗って付近の観光地まで出掛けたり、ちょっとした小旅行をしたことも楽しかったです。

夕方になると、今度は夕食の支度が始まります。
夕食の時間、配膳の合間にはお客様の道中の話を伺ったり、旅行のいきさつを話して下さる人もいました。

そこでの出会いも、語らいも、まさに一期一会。
きっと今この時にしか会えないであろう人たちがそこに集まり、旅のひと時を過ごしていました。

仲居の仕事を終えて就寝するのはいつも日付が変わってからでしたが、心地よい疲労感と充実感のある毎日でした。

一期一会の楽しさを知り、普段の日常の中では経験できないことをしたこの仕事は、私にとってとても価値のある思い出となりました。

自分で選んで決めて、行動して、知らないことを沢山経験させて頂いて、毎日全力で働く。
その上で旅行もできて、おいしい賄いも食べられて、収入も得られるなんて、あんなにも楽しくてわくわくする時間を過ごせて、私は幸せでした。

そんな時間を経験させて頂いた懐かしい旅館は、もちろん今も同じ場所にあります。
あれからかなりの年月が経っていますが、今度は客という立場で、また訪れてみたいと思っています。
 

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