昨年の秋、最寄りの駅まで30分という土地に引っ越しをしました。
交通手段は自家用車かバスで、通勤の時は主にバスを利用しています。

今まで暮らしていた土地では路線バスというものが身近ではなかったので、初めは利便性の心配もしていました。
しかしいざ利用し始めてみると、利便性以外の良さを感じている自分がいることに気付きました。


「私はバスに乗ることを楽しみにしている」


ある日、ふとそう感じた自分の内面に焦点を当ててみました。
バスに馴染みのない私がなぜそう感じたのだろう、と。

思い当ったのは、旅行の思い出でした。今まで私にとって、バスは旅行の時に乗るくらいで、道中や行先は非日常の特別な土地でした。
バスに乗っている時は目的地に想いを馳せたり、車窓からの景色や会話を楽しんでいたことを覚えています。


おそらく私は何度か旅行でバスを利用するたび、こうした感覚を経験し根付かせていったようで、今になって日常的にバスを利用するようになっても、バスに乗るたびその感覚が自分の意図しないところで反応しているのでしょう。

こうした思いがけない条件反射のおかげで、これからも楽しく出掛けることができそうです。

補足:
因みに、今回の私のように積み重なった経験によって培われた条件反射のことを、心理学ではレスポンデント条件付けと呼びます。
 

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